長野県木曽町

山とともに暮らす生活が根付く、長野県木曽町。中山道のほぼ中間、福島関所のある木曽福島に暮らすのが、どこでも移住・木曽町コーディネーターの坂下佳奈さんです。

小さい頃から、木曽町の祖母の実家に遊びにきていた坂下さんにとって、木曽町は「夏休みの想い出の場所」。川で泳いだり、縁側から外を眺めたり、いくつもの流れ星が降る星空をみたのも、ここ木曽町だったそうです。

坂下さんは、もともと富山県出身。大学進学と同時に関西へ移り住み、そのまま大阪の印刷会社に就職しました。大阪での暮らしは、正直楽しかった、と坂下さんは言います。

友達もお客さんもいるし、営業職も楽しかった。美味しいごはんやさんに、お酒や音楽もあったしね。でもその気持ちとは裏腹に、どこか毎日の生活に違和感を抱くことがあって。自分の作っているもの、過ごしている時間、すべてが流れては消えていっているような気がしたんです。

次を考えはじめたとき、お母さんから突然聞かされたのが「木曽にある家を手放す」という話でした。そこで木曽のことを調べていた頃、ちょうど面白そうな仕事にも出会い、これが移住への決定打になったといいます。

坂下さんは移住の際、気持ちの面でのハードルを感じなかったといいます。それは、木曽に遊びにきている間に知り合った移住者や、事前に紹介してもらった木曽の友人がいたから。「知っている人がいる」それだけで安心感を得ることができる、というのが、坂下さんが移住者として得た気づきでした。

『どこでも移住』や、私が働くコワーキングスペース『ふらっと木曽』が、その”安心感”のひとつになれば嬉しいです。そこまでいかなくても、この場所に興味をもってくれた人とただ楽しい時間を過ごせたら、それだけでいいけど。

そう、坂下さんは笑います。

歩けるまち、自然あふれるまち。

木曽福島は、歩けるまち。どこでも移住の舞台となる家は、木曽福島の駅から歩いて20分程度。駅周辺には、22時まで空いているスーパーやコンビニもあります。宿場町として栄えた町には、居酒屋も。呑み終わり、家まで帰る間に星空を見ながら歩く夜道が大好きなんです、と坂下さんはいいます。

そのまちのなかにあるのが、坂下さんが働く「ふらっと木曽」。1階がコワーキングスペース、2階がサテライトオフィスとして今年の5月にオープンしたばかりの施設です。

まだまだ木曽町ではコワーキングスペースに馴染みがなく、足を運ぶ人は多くはありません。でも、その言葉に惹きつけられて来てくれる人は多種多様で、移住者や転勤者も多いのだそう。そのためか坂下さんは、ふらっと木曽はこれから何が起こるか分からない楽しさがある、といいます。木曽には人口の割に、変な人が多く、民間や行政の人も関係なく、夜な夜な熱く語り合ってくれる人がいることが楽しいのだとか。

木曽町に来てから、坂下さんが夢中になったのが地元の食材を使った「スローフード」。野菜・山菜をもらうことも多く、地元の旬のものでご飯をつくれるのは、田舎ならではの贅沢です。そして地元料理の味のみならず、坂下さんは地元料理を「盛り上げる人たち」が何よりも好き。地元のパワフルなお母さんたちは、生き方をみても興味深い部分が多く、自身も学びながら伝えていきたいといいます。

また木曽には、30分ほど車を走らせれば、自然にあふれ、美しい御獄山を遠くに臨む開田高原も。ここは木曽馬や自家製パン屋さん、ソフトクリーム工房などゆっくりした時間を過ごせる、坂下さんお気に入りの場所なんだそうです。

ところで木曽町は、やまあいにあるまちです。どこでも移住の期間は「極寒」なのだそう。坂下さん自身も木曽の冬は未経験ですが、「でも、町の人が生きてるし。私のひいじいちゃんも生きてきたのだから、生きていけることは間違いないでしょう」と坂下さんは笑います。木曽町の冬は「ウィンタースポーツからの温泉」が鉄板コースで、一緒に冬を楽しんでくれる人も来てほしいとのこと。

静かに時間の過ぎる祖母の家

今住んでいるのは、20年以上空き家だった祖母の実家。この場所が、今回のどこでも移住の舞台となります。

坂下さんの家にはネット環境がなく、携帯もdocomo以外の電波が入りにくい環境。(docomo以外も3Gは入るとのこと)。ネット環境が必要な際は、基本的にコワーキングスペース「ふらっと木曽」を利用してもらうことになります。時間を気にせずカードキーで出入りできるスペースもあるとのこと。「一緒に仕事しましょう」という彼女の家には、テレビもありません。家ではラジオを聴きながら、本を読んだり、ぼーっとしたりしているそうです。

坂下さんは社会人時代、先輩らと3人でシェアハウスをしていました。3人とも仕事や遊び優先で、顔を合わす頻度は少なかったそうですが、たまに一緒に鍋をしたり、散歩にでかけたり、「一緒の空間にいることが自然で、家族のようだった。」といいます。そのシェアハウスの名は「またーりハウス」。ゆるいつながりを表現した名前は、今の家にもぴったりの響きかもしれません。

「またーりハウス」のような場所を、もっとオープンな形で木曽町ではじめたい、というのがひとつの夢なんです。それがシェアハウスという形になるのか、なんなのかはわからないけれど、まずはどこでも移住のひとつの舞台として、一緒に暮らすことを楽しんでくれる人に来てもらえたら嬉しいかな。

移住に関する要項

実施主体 木曽町地域おこし協力隊
年齢等の制限 なし
体験移住の条件

・アンケートにご協力ください

・仕事をする場合はコワーキングスペースふらっと木曽をできる限り使用してほしい(500円/2時間、1000円/日)

体験移住日数の制限 なし
移住の際、何日前までの連絡が必要か 3日前(人数制限有り/管理人不在の場合もあるので、事前にご確認ください。空いていれば当日でも宿泊okです。)

居住環境

居住形態 シェアハウス
最大居住人数 6名
家具・備品の状況 ドライヤー、洗濯機、冷蔵庫、カセットコンロ、電子レンジ、炊飯器、掃除機、
設備 風呂無し/トイレ有り
ネット環境
プライバシー 鍵のかからない個室あり(和室/ふすま)
家具以外の費用負担 水道光熱費として300円/日
その他、留意事項 ・古民家(虫います/きしみ有/開墾可)・車あると便利(スーパー徒歩16分、居酒屋徒歩10分、駅徒歩16分、入浴施設徒歩20分)

その他、人等紹介いたします。

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